《今週のテーマ》
★任務には三つのファクターがある
任務ということを理解するうえで、重要なのはその中身を細分
化して捉えることである。一般に任務と言われているものは、任
務、実務、雑務の三つに分かれる。何のために自分は仕事をして
いるのか。これが任務である。そのために何をしたらいいのかが
実務。それをサポートする補助行為が雑務だ。
この三つのどれが欠けても、いわゆる任務は完了しない。しか
し、管理者として上になればなるほど、この原則から離れてしま
うのである。
「いまさら雑務なんか・・・」
というわけだ。だが、雑務がきちんとできていない人間に実務
ができるだろうか。実務をこなせない人間に任務が果たせるだろ
うか。答えは断じて「否」である。三者が緊密な相関関係にある
ことを考えれば、説明するまでもないだろう。
ただし、自分が現在置かれている立場や負っている役割によっ
て、それらは変わってくる。ある人間にとっての任務が、他の人
間には雑務であるということは当然起こってくる。
例えば、清掃人にとっては掃除が任務だが、そのオフィスで仕
事をする人間には雑務になるという具合である。
私はこれまで、何千社と指導しているが、「あなたの任務は?」
「実務は?」「雑務は?」と尋ねて、明確に答えられた管理者は
きわめて少ない。ふだんのビジネスのなかで、いかにそのことを
考えていないかの証左であろう。しかし、それ抜きには管理者と
して何をどう成すべきかが、描けるはずはないのだ。
「自分は管理者としてどうすべきなのか」
そんな大命題を掲げて、頭を抱える前に、任務、実務、雑務の
明確化をはかることである。もちろん、漠然と頭のなかで考えて
いるだけでは、明確にはなってこない。俗にいう堂々巡りをくり
返すことになるのがオチだ。
やはり、手帳なりノートなりに任務、実務、雑務の項目を書き
出すしか、明確にする方法はない。そのときどきに会社から与え
られた課題に添った任務、実務、雑務を書き出す。そんな作業を
継続することによって、常に任務を正しく把握し、そのための実
務、雑務が何であるかを見極めることができるビジネスマンへの
道が開けるのである。
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