《今週のテーマ》
★“脱屋上屋”が組織活性化の決め手
組織を機能的に働かせるという意味で、ぜひ注意していただき
たい点が二つある。一つは“簡素化”の原則、もう一つは、“脱
屋上屋”の原則である。
組織というのは、シンプルであればあるほど機動力が発揮しや
すく、活性化がはかられやすいのである。よく「お役所仕事」な
どといって、役所の業務に対する対応のスローモーぶりが指摘さ
れるが、これは、役所の機構が小部小課制の煩雑きわまりないも
のになっていることが大きな原因になっている。つまり、組織の
各単位が自主的に活動しうるような機能分担、業務分担になって
いないため、一つの業務を遂行する場合、その「仕事」が各部署
のあいだをグルグル回ってなかなか解決がはかられないというこ
とになりがちなのである。
組織を簡素化すれば、機動性が発揮しやすいばかりでなく、組
織と課題(目標)との関連がより明確になって、仕事に対する取
り組みも真剣になり、企業全体に活力がみなぎる。もちろん、組
織の形骸化という事態も防げるわけだ。
もう一つの“脱屋上屋”の原則も、先の簡素化と関連してくる。
“屋上屋”とは、読んで字のごとく、屋根の上にさらに積み上げ
られた屋根のことで、つまりは管理職がどんどん増設されること
で上下の差が広がることを意味する。このようなかたちでの組織
の肥大化は極力避けよ、というのがすなわち“脱屋上屋”の原則
なのである。
一般に、会社がある程度軌道に乗って、成長し、人員がふえて
くると、それに応じてポストを増設する傾向がある。たとえば、
部長と課長のあいだに、副部長、あるいは部長代理、次長などを
置く、といった具合に、管理職をふやすわけだ。これは一見、ご
く当り前の組織強化策のようにも思えるが、しかし、このような
かたちで管理職ポストを順次増設していけば、いずれ頭でっかち
の企業体ができあがってしまい、組織の活動が身動きのとれない
ものになってしまうおそれがある。建物にたとえていえば、“中
二階”をふやしすぎることによって、上と下との連絡がとりにく
くなり、意思疎通がうまくいかなくなるのである。
だから、もし、ポスト不足に対応するというのであれば、役職
をふやすより、むしろ専門職の増設を考えるべきで、そのほうが
はるかに有機的な組織活動ができる。
人材を十分に生かしきった機能的な組織をつくろうと思うなら、
無思慮な“屋上屋”の積みあげは避けるのが賢明だろう。
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メールマガジン『社長の着眼』
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