《今週のテーマ》
★“意外性”の原則
ここでいう“意外性”とは、けっして“奇”をてらうという意
味ではない。前に述べた制度依存型の『年功序列人事』に堕する
ことなく、自分の意志をはっきりと打ち出したマネージメントに
よる「人事」を心がけよ、ということである。そのためには、も
ちろん周囲がびっくりするような大抜擢があってもいっこうにか
まわないのである
よく「順当な人事」「異例の人事」などといわれるが、「順当
すぎる人事」が多くの企業で、活性化をさまたげる要因になって
いることは否めない事実だ。
「順当すぎる人事」の根底にあるものは、人間の感情も個性も
考えずに、いわば無人格化することによって、ある特定な仕事を
一定の必要な水準で遂行させようとする考え方である。しかし、
この考え方には、社員自身のもつ自己啓発力を高め、やる気を喚
起しようという配慮がまったくみられない。これでは組織は劣化
し、人事そのものも形骸化するばかりである。
こうした事態を防ぐためにも、自分の意志をはっきり“かたち”
に表した“意外性”の人事を考える必要があるのだ。各個人に大
きな夢、ロマンとビジョンを持たせ、あきらめと現状維持を打破
するような刺激が必要なのである。それがひいては社内全体に、
大きな目標に向かっているという緊迫感を与え、従業員が一丸と
なる。
人材の登用、人事に関して、「階層は問わない」と明言したの
は、IBM社のケアリー会長である。
“意外性”の人事とは、経営者が社員個々の人格と個性を認め
た“人間性本位”の人事にほかならない。
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