《今週のテーマ》
★問題のないビジネスなどない
私が過去に著した本の冒頭を引用してみよう。
『経営は問題のるつぼである。読者にはまずこの言葉を送りたい。
自動車でいえばトヨタ、ホンダ技研のような世界に冠たる大企業
でも、あらゆる企業の代表格のようにいわれている顔でも、その
経営を仔細に眺めてみれば、必ず何らかの問題点がとらえられる
ものである。テレビやマスコミに出るそうした優良企業の経営者
には、なんの悩みもなく、ひたすら前進しているように見えるか
もしれない。しかし、社会での彼らの素顔を覗いてみれば、大経
営者の名を欲しいままにしている彼らもまた、あなたと同じよう
に会社の将来について悩み、苦しみ、日夜考え続けているのであ
る。』
この言葉はそのまま若い人達にも送る言葉になる。要するに、
大企業の経営者であろうと、中小企業者の経営者であろうと、一
個人の、まだビジネス戦線に登場してまもない人たちにも、問題
となることは同じようについて回るということなのである。
ビジネスとは、言い換えれば、問題解決の場でもある。
「遠くの山を眺めればいまが見えてくる」
常にこういう視点から見る癖をつけないと、ビジネスのあるべ
き姿は浮かび上がってこない。遠くの山とは、これから進んでい
こうとする方向性、つまり戦略のことだ。そこに到達するまでの
目的が明確になってくる。目的を遂行するためには何を目標にし
なければならないかがはっきりしてくる。そのための方法、手段
はどのようにしたらいいか、というふうに、常に戦略を基準にし
て物事は進行していく。
ビジネスは、この目的、目標、方法、手段がひとつのサイクル
となって、回転しながら戦略に向かっていく。一つの目的に到達
したら、また新たな目的が中心となって遠くの山(戦略)に向か
っていく。これが繰り返されて、初めは霞んで見えなかった山が、
だんだんと近づいてきて、はっきり見えるようになる。
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